人事労務ニュース
人事労務ニュース

文書作成日:2020/10/06

公表された長時間労働が疑われる事業場への監督指導の結果

 先日、厚生労働省から長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導の結果が公表されました。そこで労働基準監督署による監督指導の内容と、実務上の注意点を確認します。

1. 法違反の状況
 今回の監督指導の結果は、2019年4月から2020年3月までに、長時間労働が疑われる事業所に対し、労働基準監督署が行った監督指導の実施結果を取りまとめたものです。監督指導が実施された事業場は、2018年度の29,097事業場に対し、2019年度は32,981事業場と増加しています。
 この32,981事業場に対して監督指導が実施された結果、25,770事業場(全体の78.1%)で労働基準関係法令違反がみられました。その主な法令違反は以下のとおりです。

  • 違法な時間外労働があったもの 15,593事業場(全体の47.3%)
  • 賃金不払残業があったもの 2,559事業場(全体の7.8%)
  • 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの 6,419事業場(全体の19.5%)
 全体の47.3%を占めた違法な時間外労働とは、労働基準法第32条違反のことを言い、具体的には36協定の届出をしないまま時間外労働をさせていたり、36協定で定める限度時間を超えて時間外労働をさせていたものなどが該当します。

2.健康障害防止に関する指導状況
 今回の32,981事業場のうち、15,338事業場(全体の46.5%)に対して、健康障害防止措置が不十分なため指導が行われました。主な指導事項として、時間外・休日労働時間の月45時間以内への削減や月80時間以内への削減が上位を占めています。
 また、労働時間の適正な把握に関する指導状況としては、労働時間の把握が不適正なため指導したものが6,095事業場(全体の18.5%)で、指導事項の一番多いものが始業・終業時刻の確認・記録です。始業・終業時刻の確認・記録は、厚生労働省で定める「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」において「使用者は、労働時間を適正に把握するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること」と示されており、このガイドラインに基づき、指導が行われています。労働時間管理を行う上での基本となることから、必ず始業・終業時刻の確認を行い、記録をしていく必要があります。

3.監督指導事例からみる実務上の注意点
 今回の監督指導の結果の中に、監督指導事例が紹介されています。この中に、時間外・休日労働が1ヶ月当たり80時間を超えた労働者の情報を産業医に情報提供していなかったため、是正勧告が行われたというものがありますが、近年、その重要性が増しています。
 2019年4月より改正労働安全衛生法が施行され、産業医の選任義務のある労働者数50人以上の事業場は、時間外・休日労働が1ヶ月当たり80時間を超えた労働者の氏名と超えた時間に関する情報を産業医に情報提供する必要があります。産業医への情報提供が漏れないように、情報提供の流れを作りましょう。

 なお、産業医への長時間労働者の情報提供は、該当する労働者がいない場合について、該当者がいないという情報を産業医に情報提供する必要があります。定例の報告フォームを用意し、いつ報告を行うか等を決め、報告漏れがないようにしましょう。

■参考リンク
厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13350.html
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html
厚生労働省「「産業医・産業保健機能」と「長時間労働者に対する面接指導等」が強化されます」
https://www.mhlw.go.jp/content/000497962.pdf


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

お問合せ
まつした社労士事務所
〒463-0081
愛知県名古屋市守山区川宮町162-202
TEL:052-700-4226
FAX:052-726-3793

対応エリア:愛知県、岐阜県
無料診断を実施中!!
人材の定着化を阻む最大の要因として、職場の人間関係を起因としたメンタルヘルス・ハラスメント問題が潜在しています。只今、愛知県・岐阜県の事業所様に、労務リスク無料診断を実施中ですのでこの機会をお見逃しなく・・・

QRコードを読み取って簡単アクセス

1 出生時両立支援コース 
2 介護離職防止支援コース 
3 育児休業等支援コース
4 再雇用者評価処遇コース
5 女性活躍加速化コース 

  詳しくはこちらから
1 正社員化コース
2 賃金規定等改定コース
3 健康診断制度コース

4 賃金規定等共通化コース
5 諸手当制度共通化コース
6 選択的適用拡大導入時
処遇改善コース
7 短時間労働者労働時間延長コース
  詳しくはこちらから
「65歳以上への定年の引上げ」「定年の定めの廃止」「希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入」のいずれかを行う会社が利用できます。(65歳超継続雇用促進コース)詳しくはこちらから
ストレスチェック助成金
心の健康づくり計画助成金
職場環境改善計画助成金
小規模事業場産業医活動助成金

心の健康づくり計画助成金の詳細はこちらから






 
 
 

   専門分野

電子申請を活用した効
率的な社会保険・労働
保険関係手続

ハローワーク等を活用した採用支援及び採用面接の実施

助成金を活用した従業
員の採用・定着・戦力化支援

☑入社から退職までの実態・規模に見合った教育研修の提供

働き方改革関連法
 対応する最新の就業
 規則の企画・立案

健康経営優良法人認定取得に向けた取り組み支援

高年齢者の戦力化

治療と仕事生活の両
 立支援

メンタルヘルス教育
ハラスメント教育

安全衛生
教育
 ・熱中症予防
 ・腰痛対策
 ・ストレスチェック



 

初回無料相談は
こちらから
まつした社労士事務所では、初回のご相談(60分程度)につき、無料で対応させていただきます。(愛知県の企業様限定)
社会保険・労働保険
就業規則の整備など
お気軽にご相談ください。
女性ならではの親しみやすさと分かりやすい説明がモットーです。
お申込みはこちらから・・・

働き方改革について
2018年6月29日「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(働き方改革関連法)が成立し、2019年4月より順次施行されることとなりました。では、具体的に何から始めれば良いのでしょう。
まつした社労士事務所では、事業場の実態に合わせた働き方改革のご提案をいたします。

 

採用定着支援
ハローワークに求人を出したが、まったく反応無いとお嘆きの企業様へ・・・
まつした社労士事務所では、求職者の目線にたった求人シートの作成及び、面接の進め方、入社後の定着までトータルで支援を行います。

 

メンタルヘルス対策支援
現代は、極度のストレス社会です。
働き方改革を進めていく上で、メンタルヘルス対策は、安全衛生法、労働契約上での安全配慮義務の履行においても重要視されております。愛知産業保健総合支援センターでメンタルヘルス対策促進員を務める松下が、効果的なメンタルヘルス対策をご提案いたします。