旬の特集
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文書作成日:2020/11/26

 人事労務に関する法令の中で、労働者数により制度の適用が分かれるものがありますが、「常時使用する労働者」や「常用労働者」というように法令で表現が分かれていることがあります。これが疑義を生む原因となっていることから、今回は、これらの定義について代表的なものをとり上げます。

 労働基準法では、常時10人以上の労働者を使用するときに就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出なければならないとされています。「常時10人以上労働者」の「常時」とは、企業の通常の状況により判断するとされており、臨時的に雇い入れた場合や臨時的に欠員を生じた場合は労働者の人数に変動が生じたものとして取り扱う必要はありませんが、パートタイマーやアルバイト等であっても臨時的な雇入れでなく、常態となっていれば、労働者の人数に含める必要があります。
 なお、「労働者」とは労働基準法第9条に定める労働者のことを指し、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる人のこと指します。担当している業務や労働時間数に定めはないため、パートタイマーやアルバイト等も含まれます。そして、パートタイマーやアルバイト等は1日や週の所定労働時間数が異なることがありますが、常時使用する労働者に含まれるのであれば、時間数に関わらず「1人」として労働者の人数に含めます。

 労働安全衛生法および関係法令では、「常時使用する労働者」の人数が50人以上の事業場に対して、衛生管理者や産業医など選任することを義務付けています。この「常時使用する労働者」には、労働基準法と同じくパートタイマーやアルバイト等も含まれます。また、企業が派遣労働者を受け入れている場合は、この派遣労働者の人数も含める必要があります。
 同じ労働安全衛生法および関係法令には、雇入時の健康診断や定期健康診断の実施対象となる「常時使用する労働者」がありますが、この定義は衛生管理者や産業医などを選任する際の定義と異なり、以下のとおりとなっています。

  1. 無期雇用契約(期間の定めのない雇用契約)の労働者。有期雇用契約(期間の定めのある雇用契約)の場合は、1年以上雇用されることが予定されている人、および更新により1年以上雇用されている人
  2. 1週間の所定労働時間数が、同じ事業場において同種の業務に従事する正社員の1週間の所定労働時間数の4分の3以上の人

 2021年3月より障害者の法定雇用率が引上げられ、障害者を1人以上雇用すべき企業の範囲が、「常用労働者」43.5人以上の企業に広がります。この「常用労働者」の定義は、1週間の所定労働時間数が20時間以上であり、以下のいずれかに該当する人となります。
  1. 無期雇用契約の労働者
  2. 有期雇用契約の労働者であって、その契約期間が反復更新され、雇入れのときから1年を超えて引き続き雇用されることが見込まれる人、または過去1年を超える期間について引き続き雇用されている人
    ※1年を超えて引き続き雇用されると見込まれるか否かについては、類似する形態で雇用されている他の労働者が1年を超えて引き続き雇用されている等の実態にある場合には、雇用された日から1年を超えて引き続き雇用されると見込まれる者として取り扱う。

  3. なお、人数においては常用労働者のうち「1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の短時間労働者」については0.5人として計算します。

 上記のとおり「常時使用する労働者」や「常用労働者」は、法令によって定義が異なります。ここでは代表的なものをとり上げましたが、他にも各々で定義されるものがあります。自社が対象となるか否かについては、法令ごとに定義を確認した上で対応が必要になります。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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